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ブルガリアについて

ブルガリアンボイス 宇宙に浮かぶ歌声

皆さんは「ブルガリアンボイス」をご存知ですか?女声合唱でブルガリアの伝統的な楽曲を歌うスタイルで、その芸術性は世界的に高い評価を得ています。熱い歌唱でも究極のテクニックでもなく、独特のコードによる混声は唯一無二のハーモニーを生み出し、聴く者の心の琴線を揺さぶります。その歌声は西洋の讃美歌とも東洋のチャントとも異なる独自の宇宙を形成しています。

コスミック ヴォイセズ

ブルガリアンボイスのグループは複数ありますが、日本で紹介され来日公演も果たした「コスミック ヴォイセズ Cosmic Voices」は比較的よく知られているのではないでしょうか?彼女たちはブルガリア全土から選ばれた美声の持ち主ばかりで、ブルガリア各地の民族衣装をまとい、並び立ち腕を組み、時に目を合わせて微笑み交わしながら、あの神秘的なハーモニーを生み出します。民族音楽というジャンルを超えて商業的にも成功しており、ブルーノート青山での来日公演を実現しました。また2016年のリオ・デ・ジャネイロ オリンピック閉会式で披露された「君が代」を合唱したのは、他でもないコスミック ヴォイセズでした。あの「君が代」の響きは宇宙的でありながらどこか懐かしく、森羅万象の原理に触れるような、生々しくも神々しい不思議なパワーに満ちていました。




ブルガリアンボイスの小宇宙

ブルガリアンボイスの大きな特徴は、不協和音とも取れるコード、難解なメロディ、独特な発声方法による音響効果などが挙げられます。ハーモニーは主旋律と二つの副旋律から成り立ち、うち一つはチャントのように繰り返し時に他の旋律とぶつかり合い不協和音を生み出します。その振動までがハーモニーの一部となり、力強く呪術的な響きとエキゾチックなコード進行は、宇宙的なような牧歌的なような、不思議な後味を聴く者の耳に残します。

ブルガリアンボイスを探して

ブルガリアンボイスは元々は、村の女性たちが日々の労働の合間に歌っていた民謡でした。その内容は豊穣への祈り、子守唄、去った人達への慕情、自然への畏れ、人生の哀楽など、生々しく飾らない言葉で表現されています。「マモ(お母さん)」という言葉が多用されるのもよりプリミティブで土着的な響きを与えています。農村に歌い継がれてきたブルガリアンボイスを収集し、現代に残る姿に体系立てたのが、ブルガリアの音楽家 フィリップ・クーテフでした。

クーテフは各地に残る伝統民謡を収集・研究する内にその魅力に取りつかれ、1952年にはブルガリア国立放送合唱団を結成し、自らアレンジした合唱曲を公演するようになります。歌い手たちはクーテフが村々を回って直接スカウトした女性達で、選りすぐりの美声の持ち主ばかりでした。土着的な民謡から洗練された合唱へと昇華した歌声は「ブルガリアンボイス」と呼ばれ、国際的な注目を集めることになるのです。

宇宙を旅するブルガリアンボイス

1977年にNASAによって打ち上げられた2機の探査機「ボイジャー」には、ゴールデンレコードと呼ばれる金属ディスクが搭載されています。このディスクは地球の生物、文化、科学などの情報を搭載したタイムカプセルで、いつか地球外生命体に発見されることを願って宇宙へと飛び立ちました。その中にブルガリアンボイスの伝説的歌い手、ヴァリャ・バルカンスカによる一曲が収録されています。

ボイジャーは2013年時点で海王星を超え、太陽系を離れて進んでいます。太陽系以外の恒星近傍にボイジャーが到達するのは4万年後と言われ、永い永い探索の旅はまだ始まったばかりです。ブルガリアンボイスの神秘的な響きは、想像を遥かに超えた時間軸の旅をひとり続けるボイジャーに、遠い地球の物語を奏でているように思えるのです。

星を眺める夜に ソフィアスターのミュスカ

今夜は少し顔を上げて、宇宙を覗いてみませんか?星の夜には、ぜひミュスカを。心の琴線に優しく響きます。